日に何度も得体の知れない激痛が襲う。この頃はかゆみより痛みの発作が怖かった。眠れず、食欲も体力もない。髪はまだらに抜けて体重も激減。顔の輪郭が変わっている。

薬では治らない!
他に方法はないのか

 「自分じゃあ、わからないじゃないですか?毎日塗ってるし、塗らないと人前に出られる状態じゃないのでね。だけど、たまたま4日間の研修があって、普段の生活から切り離されたときにいろいろ考えたんです。やっぱり、これじゃあマズイな、と」(厚樹さん)

 病院は何軒も換えた。薬も山ほど使ってきた。だけど、明らかに状態は悪くなっている。やはり、アトピーは薬では治らない。じゃあ、この先どうしよう?どこかにアトピーを治す方法はないのだろうか――。研修先で眠れぬ夜を過ごす厚樹さんに、利恵さんからメールが届きました。

 「研修に行ってる間に、私が古本屋で小川会長の本を見つけたんです。古本屋で申し訳ないんですけど(笑)」と利恵さん。一気に読んで厚樹さんに連絡したその本は、『大増補・アトピー性皮膚炎の治し方がわかる本』(小川秀夫著/かんき出版)。研修から戻った翌々日、ご夫妻は日本オムバスへ向かっていました。

 「やっぱりちょっと怖かったから、変な雰囲気だったらすぐ帰ろうね、買う物いっぱい出されたりしたら帰ろうねって言いながら(笑)」(利恵さん)  恐る恐る出席した説明会は2000年の4月22日。家に帰ったその夜から、厚樹さんは1時間の湯治をスタートしました。

生活のすべてを
治すことに賭ける!


 「時間をかけてちゃんと説明してくれる。薬を出せば終わり、というのとは違うなと思いました。それと、あのスライドは効果的だった(笑)。何人も何人も、実際に治っていくのが見れる。あれはヤラセではつくれない」(厚樹さん)

 1年半とはいえ、体の内から外からさまざまな薬を、これでもかと使い続けてきたのです。すでに薬の効き目は薄れ、会社に行ける状態ではありませんでした。上司に事情を話し、厚樹さんは1年間の休職を申請。生活のすべてを闘病に賭ける覚悟を決めたのです。

 「最初の3ヵ月がきつかった。とにかく2時間以上連続して眠れない。何だかわからないけど赤い液体が噴き出してきて肌着に引っ付いちゃうし、体じゅうの毛が抜けちゃうし、のたうち回るような神経痛が1日に何回かきた。治まるまで1時間ぐらいのた打ち回って、その後はチクチク痛くなって。本当、小川会長の本にあった通り。あとは24時間掻いてる状態」(厚樹さん)

 生活の柱は50%の温泉に1時間×3〜4回の湯治。交換しても2日目には底が見えないほど汚れてしまうため、当分の間ご家族はシャワーで済ませることにしました。

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