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しつこく繰り返した大波小波の最終段階。炎症が出ても退くスピードが早い。はしゃいではぐっすり眠るため、毎日に遊びをもっと取り入れようと努力。 |
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コンビニエンス廣江 クアハウス廣江 ご両親ともに深い眠りで休息したいところですが、そうもいきません。駿介くんの体から常に出る滲出液が、寝ている駿介くんを枕やパジャマ、シーツに貼りつかせてしまうからです。どちらかが起きて、温泉水をスプレーしては体を拭いて、かゆがる全身を1時間近くこすってあげています。それは3時間おきに繰り返されたそうです。 「24時間、誰かが起きているので『コンビニエンス廣江』やねって笑っていたんですよ」(明子さん) 平成9年8月。駿介くん、生まれて初めての夏を迎えます。ようやくジュクジュクしていた体がパリパリ乾燥してくるようになりました。今までは、皮膚が破けるとその下にはびっしり体液が待ち受けていたのが、この頃になると、皮膚の下にもまた皮膚ができていたようなのです。 「枕もシーツもひっつかへん!」、一山乗り越えた喜びが家の中を明るくしていました。実は、明子さんのお友達も、この楽しい雰囲気の助長に一役かっていたとか。彼女は温泉フリーク。「家で温泉に入っているんやて? 私も入らせて」と、ひとっ風呂浴びるにかこつけて、気が沈みがちな明子さんに会いに来てくれていたのです。 「お湯汚いよ」「いいの、いいの。さすが温泉やわ。気持ちいいわぁ。肌もキレイになるわぁ。また来るわ」と。 「クアハウス廣江でもあったんですよ(笑い)。ああいう風に接してもらえて、うちは、温泉を自宅で楽しんで、その状態の中から子どものアトピーを治しているって、こんなに得してるんやなぁと思えたんです」(郁男さん) 湯治開始から3カ月、4カ月経った秋、駿介くんの肌は、ご両親にはとても好調に見えました。「このまま治りそうやね」「もう卒業か?」と。 この後本格的な冬を越えていかなければなりません。親御さんの期待とは裏腹に、林カウンセラーは、まだ発展途上の体力で駿介くんが寒い冬も調子よく過ごせるかを心配していました。 「秋のカウンセリングで、また出ますって言わはるんです。で、ホンマにまた出たんです」(明子さん) 炎症は退いていてもまだ黄色い肌、手足の冷たさもそのサインでした。 冬、頬は真っ赤で全身ガサガサ、足首は何本も横ジワ状に切れています。駿介くんは見るからにアトピっ子に逆戻り。いえ、これは決して逆戻りではありません。体の中の機能が正常に整うまで、繰り返し、繰り返しこの状態が現われて当然です。 3回目の離脱にがっかり落ち込むご両親でしたが、この後も何回となく、悪い状態、いい状態の大波小波を繰り返していくうちに、その都度落ち込むのにも疲れ、それがいつしかあきらめに変わっていきました。 「3回目の離脱の頃は、症状が出て退くまでに1カ月ぐらい。次にまた波がくると2週間ぐらいで良くなって、次は3日間ぐらいと、出て退いてのサイクルがどんどん縮まっていくのが分かりました」(明子さん) まだかなぁと思い続ける日々はとてつもなく長く感じるもの。永遠に続きそうな大波小波の連続だった平成9年の冬から翌年春。見た目は相変わらずでも、睡眠が段々深くなっていたのもこの時期。夜中、かゆみで目を覚ますのが、1回程度に減ってきていたのです。昼寝もよくするようになり、体力の張りも感じられるようになりました。 ぐんぐん回復期に突入 新築の家に越しても大丈夫 平成10年6月、湯治も丸1年以上が経過した頃になって、症状の波もようやく終息してきたようです。汗をかくほどよく遊び、疲れては眠る毎日。まだまだ肌全体のキメの粗さは残っていますが、炎症は、お尻の辺りだけに限られてきました。 かゆみからも解放されていたのでしょう。駿介くんの寝姿も変化しています。いつでもかゆい足首に手が届くように“くの字”で寝ていたのが、その頃は大の字。両手を上げてスースー寝息を立てています。 秋、新築の家にご一家は引っ越します。環境が変わって、少しの間、寝付けなかった駿介くんですが、状態を落とすこともなく、逆に新居に慣れるとぐんぐん状態を上げていきました。 この段階で温泉は終了です。水道水に切り替えても、もう大丈夫。でも、“お風呂でしっかり体を温める”は、廣江家の健康を守る上での常識となっていました。がっかりしたのは明子さんのお友達。「えー、もう温泉終わったん?」とブーイング!? 平成11年春、林カウンセラーの転勤に伴って、後任となったのが大森靖夫カウンセラー(日本オムバス大阪)です。 「あらゆる季節の変化にも自分で対応できる体力がついていましたし、炎症もないきれいな肌でした。もう卒業しても大丈夫だったのですが、7月末にとびひにかかって、それを消退させてからの卒業になりました。それにしても廣江さんには“父親とは”“夫とは”を多く教わった気がします」 |