赤く腫れて傷だらけだった膝の後ろがスベスベになった。肘の内側に軽い炎症が残っているが、掻きむしることはない。生き生きした表情や機敏な動作も健康の表れ。

入学に間に合った!
笑顔は健康そのもの


 その1カ月前、幼稚園に入園した匠陸くんはやんちゃ盛り。年長組に上がった仲美ちゃんがお姉ちゃんぶりを発揮してくれるので、お母さんは大助かりです。1日3回のお風呂は半ば習慣になり、アトピーを忘れてしまいそう。
 夏がくると、年中組のときは見学だったプール遊びが解禁になり、お父さんがお休みの日には、透き通った川の上流で水遊びも。健康で笑いの絶えない一日一日が、残っていた赤みやかさつきを消し、着々と「卒業」に向かっていきました。
「今まで制約が多かった分、勉強でも運動でも好きなことをやらせてやりたいと思いますね。ここまで頑張ってきたから」
 湯治中は、父親としてお子さんたちに厳しい役割を演じてきた聖一さんも、長かった闘いを振り返ってホッと柔らかな表情に。
「お友だちのお母さんから言われるんですよ、『ナルちゃん、性格が変わったね』って。前はいっつもキーキー泣いてたから。仲美も幼稚園の参観日には一人だけ眠そうで、やる気なさそうだったのが、最近は意欲的になってきましたし、小学校に行ってもこの調子でお勉強してくれたらと思います」(由美子さん)
 家族ぐるみの湯治に終止符が打たれたのは、仲美ちゃんの入学式が近づいた99年2月14日。匠陸くんはこの春、年中組に上がります。
『小学校に上がるまでにはきれいにしてあげたい』――。
 仲美ちゃんのランドセルを買ってくれたのは、あの日、オムバスを見つけてきてくれたおばあちゃん。いま頃、仲美ちゃんのほっぺも背中で揺れるランドセルも、ピカピカ光っていることでしょう。

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