匠陸くん
脇のしたと膝の後ろに薄赤く炎症が出ている。首回りは色素沈着になり、全体に肌の黒ずみが抜けてきた。かゆみも薄らいだらしく、あまり掻かなくなった。

子どものおかげで
異例のスピード回復


「風呂の中では寝てましたね。とにかく寝る。子どもじゃないけど、寝ないと1時間なんて入っていられないから」
 掻けばたちまち傷になる。その分、治るのも遅くなる。そう考え、激しいかゆみにひたすら耐え続けた聖一さん。超人的ともいえる体力と精神力で、聖一さんはカウンセラーも首をひねるほどのスピード回復を果たすのです。なんと、湯治開始から3カ月ほどで、一人早々と離脱を抜けてしまったのでした。
「子どものおかげです。子どもに『掻くな』って言ってるもんで、自分が掻くわけにいかない。親が途中でやめるわけにもいかん。もし、僕だけだったらやめてたかもしれません」
 一方、お子さんたちの湯治は、母親である由美子さんの闘いでした。1回30分のお風呂は、小さなお子さんがおとなしく入っていられる時間ではありません。いったん機嫌を損ねれば、テコでも入らないということに。
「大変でしたよー。新しいおもちゃもそのうち飽きちゃうから、ビデオを見せたり、アイウエオを言わせたり、数を数えさせたり。間違うと『最初から!』なんて、私もクタクタ」
 効果抜群だったのは、大好きなディズニーのビデオ。姉弟が湯舟に並んだまま1時間半という記録もあるとか。いつの間にか、「治ったらディズニーランドに連れていってもらう」のが約束になっていました。
 

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