育民くん
離脱は汗が溜まる部分に強く出た。掻いても掻いてもかゆみが治まらず、あちこちに掻き傷が。お風呂に入ると沁みて痛かったが、湯治は必ず1日3回。


副作用を知った以上
子どもには塗れない


 アレルギー検査を受けると、ダニやホコリに反応が出たものの、掃除の徹底を指導されるほどの数値ではなく、食物には一切反応しません。他にもアトピーのお友達は結構いましたから、アトピーであることを気にすることはなかったそうです。
 幼稚園でも小学校でも、アトピーのお友達はみんな薬を塗っていました。だから、これは当たり前の生活なんだ。久美子さんはそう思い込もうとしていたようです。
「ステロイドは怖いっていうのは、何となく耳に入ってましたけど、どんなふうに悪いのか、それをはっきりと知るのが怖いんですよ。やめたらどうなるかっていう現実を知るのが怖くて、避けていたというか」
 その現実と向き合うことになるのは、育民くんの入学式を目前にした94年3月。尚喜さんが書店で見つけた1冊の本は、ステロイド剤の恐ろしさを告発しているものでした。
「読み始めたらもう、この薬はつけられない、と。私だけならまだしも、子どもたちにこれ以上つけさせるわけにはいかないと思いましたね」
 読み終えた途端、久美子さんは「もう薬をやめるから」と宣言。それからオムバスを訪ねるまでの4カ月が大変でした。



  Back Next