首回りや膝のゴワつきが取れて柔らかくなってきた。手足の甲にあった傷あとも見えない。あとはこの状態を根付かせていくだけ。

湯治プラス運動で
発汗機能を高める


 カスタードプリンの一件以来、一切食べさせなかった卵にも挑戦。チャーハンに入っている卵を食べさせるなど、ほんの一口から始めて、時間をかけて徐々に慣らしていきました。

 「かゆいとイライラしますし、イライラするともっとかゆくなるんですね。そういう時は、『焦らない、焦らない』『リラックス、リラックス』『結果は必ず付いてきますから』って、松澤先生に言われた言葉を思い出して、深呼吸してみたり(笑い)」

 瑚ちゃんが初めて卵サンドを丸ごと食べたのは、7月に入ってから。肌は依然として一進一退の状態でしたが、卵に反応してかゆみが強くなったりぶり返したりということはなくなりました。

 暑い日でも、周りの人のように汗をかかないのを、自分の体質と思い込んでいた裕美さん。でも、湯治の合間にルームウォーカーで歩くようになると、目に見えて汗が出やすくなったそうです。

 一生懸命歩いて汗をかいたら、瑚ちゃんと一緒にお風呂へ。湯治に運動をプラスした効果は大きく、汗をかけばかくほど裕美さんの肌もきれいになっていきました。


恵まれた環境で
ひたすら湯治に集中


 96年の夏。裕美さんと瑚ちゃんは極力家にこもって、ひたすら湯治に明け暮れます。そうやって二人が湯治に集中することができたのは、家族の協力あればこそでした。

 何しろ海里くんはまだ5歳。寝ても起きても一日中、ママが妹にかかりきりでは、寂しくならないはずがありません。

 「パパが家にいる時は、なるべく外で遊んでもらうようにしていましたね」

 家事や身の回りの世話まで、一切を切り盛りしてくれたのはおばあちゃん。おじいちゃんも、暇があれば海里くんの相手をしてくれたりと、大変恵まれた環境で湯治をすることができたのです。

 そのかいあって、夏の終わりには裕美さんの症状がすっかり消退。瑚ちゃんの方も、涼しくなるにつれてかゆみが治まっていきました。

 「本当に、本に書いてあった通りの変化だったんですよ」

 湯治開始から約8カ月経過した96年11月。七五三のお参りで、きれいな晴れ着を着せてもらった瑚ちゃんは、顔にポツンとおできができているだけ。見た目にはだいぶきれいになって、夜中に目を覚ますこともまれになり、1日の湯治目標も、1時間30分に短縮することができました。



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