学校の授業では体育が大好き。毎日お友達と自転車で走り回ってはしゃぐ姿はお転婆そのものです。「自転車でコケたん。溝にハマッたー」と、ナマ傷の絶えない中西明沙ちゃんは現在小学2年生。あれほど重篤だったアトピーの症状はすっかり消え、子どもらしい健康な肌とはじける笑顔が印象的。
約2年ぶりの再会となった、担当・玉城勝カウンセラーも、この元気にすっかり安心の表情です。
生後すぐから
病院を転々とした日々
明沙ちゃんは生まれてすぐの頃から体の部分部分にプツッと湿疹を出したり、炎症を起こしたりしていました。
「アトピー」という言葉に敏感になっていたお母さん・由起子さんは、生後1カ月で「乳児湿疹」と診断された明沙ちゃんが心配でなりません。
「生後2カ月ぐらいの時、耳の後ろが切れているのを見つけて、慌てて皮膚科へ向かいました」
処方されたリンデロンを塗ると、瞬時に治るため、耳切れの度にこの『魔法の薬』に手を伸ばしました。それから数カ月で耳周辺は症状が治まったものの、気がつけば背中にはデコボコの炎症が……。
気になる度に薬に頼る。それで凌げるのだから特に心配は要らないと、由起子さんは比較的楽観していました。しかし、明沙ちゃんが生後9カ月の頃、ご両親との同居が始まると、「なんとかしてあげなきゃかわいそうだ」と、孫かわいさから出る言葉が日に日にプレッシャーになっていきました。
病院を替えても前と同じようにリンデロンVG(吉草酸ベタメタゾン・硫酸ゲンタマイシン)が出されるだけ。違っていたのは内服薬も処方されたことでした。
大人にとっても作用の強いステロイド剤を量・回数ともに指示もなく渡されるだけの診察。『確かに塗れば治まる。でも、塗らなければひどいまま』根本が治っているわけではないことに気づいた由起子さんは、また、別の病院を訪ねています。
「自家製の塗り薬を出しているところでした。薬と並行して、イチゴ・魚は食べたらダメ、土いじり・お日様・お風呂もダメと、食事だけではなく制限が多い治療法を行う病院です」
無理だらけの生活。それでもできる限り指示に従う不自然な日常が始まりました。明沙ちゃんには6つ上のお兄ちゃん、4つ上のお姉ちゃんがいます。
「きょうだいと全く違う生活は無理。限界はすぐにきました」と、おっしゃるように、とても続けていける治療ではなかったのです。またしても病院を替える結果になりました。
「ステロイドは怖い薬」――、その頃既にマスコミなどでこう囁かれていたにもかかわらず、医師はステロイド使用の注意点を語ろうとはしません。『どう怖いの?
使い続けたらどうなってしまうの?』、聞きたいのに知らされないもどかしさに包まれた由起子さんでしたが、『明ちゃんの肌が黄色いのはきっとステロイドの影響なんだ』と薄々感じ取っていたそうです。
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