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顔はすっかりきれいになった。湿疹が出ているのは肩と脇の下、すねとふくらはぎの一部。0日にはボロボロだった膝回りも修復の早さにビックリ。 |
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治す方法がない! 涙、涙の1週間 それでも6日間、ステロイドを塗ってしまったのは、他に方法がなかったからです。目の前には、顔や体を必死で掻きむしる明久くん。何とかしてかゆみを消してあげたい。一日中そばにいる母親の真実さんが、ためらいながらもステロイドに手を伸ばしてしまう気持も当然でした。 「でも、一向に良くならなくて、塗り続けてもひどくなる一方だったので、これはもうダメだと思ったんです」(真実さん) 他に手段が見つかったわけではありませんでした。日に日にひどくなる明久くんの湿疹、炎症、止まらないかゆみ。夜も昼も掻き通 しの明久くんは、アッという間に全身が傷だらけになっていきます。 「全身かさぶたがむけたようになって、寝返りを打っても痛がるんです。クルマに乗せるときも、なるべく接地面 を少なくしたり、もう宙に浮かせてやりたいぐらい。本当に、代わってやれるものならと思いましたけどね」(啓司さん) かゆみにのたうち回るわが子の隣で、安眠できる親はいません。啓司さんも真実さんも、たちまち極度の睡眠不足に。でも、体の疲れよりも何よりも、つらいのは治してやれる手だてが見つからないことです。 「家内は半分ノイローゼ状態になってましたね。もうろうとした状態で、ただ涙が出る。10秒で涙が出たら100万円ていうテレビ番組があるんですけど、あれに出たらすぐ100万円もらえるね、なんて話してたんですよ(笑い)」と啓司さんが振り返れば、「あら、主人もそうですよ。(涙が出るのは)主人の方が早いんじゃないかしら」と真実さん。今では笑いの絶えない大倉家が、涙、涙に沈んでいました。 「アトピー本」の山に 見つけた1冊の本 そんな、ご両親にとっては気が遠くなるほど長く感じた時間も、実際には1週間でした。山とある治療法の中から早々と、真っ先に本物を選び出してしまったのですから。 「飲むものでもないし、塗るものでもないし、副作用もない。お風呂は日常のものですから、続けられるとも思いましたしね。実際、ワラにもすがる気持でした」(啓司さん) 書店に出掛けた真実さんが、アトピーという言葉のつく本をすべて購入。その夜、仕事から帰った啓司さんと二人、片っ端からめくっていった中に、オムバスの自宅温泉湯治を見つけたのです。 夜が明けると、朝一番でオムバスに電話。直近で予約が取れた97年10月19日、オムバスに着いたときの思い詰めた表情が、帰りには幾分和らいでいたようです。 「説明が単刀直入で、すごくわかりやすかったですね。スライドとかいろんな資料を見せていただいて、大分勇気づけられましたし、あとは自分らで頑張るしかないな、と。帰りの気分は少し楽になりました」と啓司さん。 真実さんの思いも同じでした。「子どもに、してあげられることができただけで、目標ができただけで、気持は全然違います。治すために取りかかれるものが見つかっただけで、精神的には本当に違いましたね」。 |