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![]() おでこの左の赤みは蚊にさされた跡。新しい食材に挑戦したときのみ症状が現れるが、普段の炎症は消退した。 |
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ママに根強く インプットされた 食物除去療法 スヤスヤ眠るあどけない寝顔、うれしそうに笑う顔。そういえば、この子はそんな赤ちゃんらしい表情を見せてくれたことがない。なんで、なんで、うちの子だけが……。悲しみいっぱいで見つめると、尚人くんは、声さえからして泣いています。そんなときでも頬ずりさえ許してくれない血だらけのホッペ。「どうして泣き続けるの?」、問いかけも空しく、明美さんもつられて泣いてばかり。辛さに胸が押し潰されそうになると、博志さんの仕事先に電話をかけ、「何時に帰ってきてくれるの。お願い、助けて」と、涙ながらに訴えます。 「我慢してくれと言うしかないんですよ。辛いのはよく分かるけれど、どうしてやることもできなくって」(博志さん) 「週に2回、実家の母が片道30分かけて自転車に乗って、手伝いにきてくれました。お風呂に入れてくれたり、この子を見ていてもらったり。ひとりなら、本当に気が滅入ってばかりでした。地獄でしたから」。努めて笑顔で語る明美さんのその瞳には光るものがあります。 自己流の湯治を始めてわずか1カ月。まだ限界とは思いたくなかったパパとママは、ステロイドを出さないお医者さんを探し、訪ねます。そこでの治療は主に「食事制限」。明美さんも以前ケーキを食べて与えた母乳に尚人くんの肌が反応して以来、食事には不安があり、医師の指導を熱心に聞くようになりました。 「まだ生後4カ月ですから、血液検査はできないといわれ、とりあえず、卵・牛乳の除去、検査後には二次製品を含め小麦・大豆も加わりました」 1カ月、2カ月、食物除去と温泉通い、確信が持てないままの自己流の湯治、時間ばかりがかかる家事を、際限がないかのように繰り返します。『辛いのは今だけ。一番辛い今さえ乗り越えたら、後は治るだけ』。心に言い聞かせて、治る日がいつかはくることを励みに、重い気持ちを引きずりながら過ごす日々でした。しかし、休職の期限は迫ってきます。それが視野に入ると、焦りが不安に加わりました。 |