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![]() そろそろハードルの高かった「卵」にも挑戦しようとしていた時期。もはや肌はすっかり熟成している。 |
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「湯治! 湯治!」の 声が招いたお風呂拒否症 オムバスの本格的な湯治を開始して4カ月が過ぎた頃になると、赤みや炎症といったアトピーの症状はほとんど消退していました。それまで半年間、我流で取り組んだ水療法で、基礎ができていたからでしょう。食事に関する不安もかなり解けて、ママの職場復帰にも問題はなさそうです。 平成9年10月、明美さんは仕事再開。同時に尚人くんの保育園入園と、引っ越しておじいちゃん・おばあちゃんとの同居が始まりました。尚人くんは1歳になっていました。 湯治は、朝はおじいちゃんかパパ。保育園から帰ってきたらおばあちゃん、夜は誰かがついて、20分ずつ1日3回続けていきます。体を洗う夜以外は、立ち上がっても全身が温泉に浸るような大きめのゴミぺールが尚人くんのお風呂場です。 「じいちゃんと入ろうなぁ」「パパとだよねぇ」「いやいや、ばあちゃんが入れてあげよう」。大人たちは湯治係を取り合います。 「言葉が喋れるようになったら、この子が指名するようになったもんですから(笑い)」(博志さん) 季節の変わり目や新しい食材にチャレンジした後はうっすら炎症を出すものの、肌は順調な回復を見せていました。しかし、真冬、肺炎と中耳炎を起こし、体内に薬が入ったせいでしょう、再びあごの下から血が吹き出しました。これに大人たちは焦り、「湯治! 湯治!」と更に熱を入れます。幸い、その症状は短期間で退いていきました。 「かいーかいーだからお風呂に入るの」。いつも聞かされていた言葉をたどたどしくもはっきりと、尚人くんが話すようになりました。子ども心にうんと我慢していたのでしょう。家族の熱心さは自分のため。幼いなりに応えなきゃと、生まれてからずっと頑張り続けた体。ある日、いつものように「お風呂入ろうね」の言葉に突然萎縮し、脱衣所で裸のまま、1時間も大泣きしてしまいます。まるで登校拒否症のように、「入りたくない」ではなく、「入れない」状態になってしまったのです。 「状態も良くなっていたので、しばらくは、湯治を夜だけにしました」(博志さん) 尚人くんがその小さい体一杯に詰め込んだプレッシャーは、優しい配慮で緩和されていきました。 |