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晴れて卒業の日。緊張すると掻き癖が出るらしいが、肌は健康そのもの。赤みもかゆみもない。今後、一人暮らしが始まっても健康管理は万全とのこと。 |
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急に治っていく実感 「とにかくこのかゆさだけでも何とかなりませんかと、よく訴えていらしたけれど、そのかゆみが薄れてきたのは高3の夏あたりでしたよね」(柴田カウンセラー) 「急にでした。こめかみ辺りにしつこくつきまとっていたかゆみが、我慢できる程度のものに変わりました。そうなると、背中や胸といった他のところのかゆみもやはり我慢できるようになって、傷が減っていき、『治ってきたぞ』という実感を得て、嬉しかったです」 ご本人がひとり静かに喜びを噛みしめられるような鈴木家ではありません。何でもオープンですから、お風呂上がりのいい状態が何日も続いていることをいち早く察知したのは、ご家族の方が先だったのかもしれません。「治ってきた! 治ってきた!」、周りで毎日喜びの声が上がっていたのです。 季節が夏でしたから、汗をかけば赤みは出ました。肌に対する自信が深まった後に滲出液が出てしまったこともあります。しかし、落ち込むことはなく、その後は順調に「ラバーのごとく弾力が失われていた肌がほぐれていく」感覚を味わうようになっていきました。 冬がきて、センター試験の頃。受験に挑むには万全とはいえなかった勉強に対する自信のなさ、緊張、ストレス、それらが炎症となって再び茂之さんを襲います。「動揺は点数に表われていました」(茂之さん) 「去年の試験は実力ではありません。ただ、あのときまた状態が落ち込んだのは危険信号です。この先も、一人暮らしが始まり、食事や生活が乱れていったり、精神的に追いつめられたりすることで症状が現れるかもしれませんから、自己管理を徹底して根づかせていただきたいです」(柴田カウンセラー) 高校を卒業して、覚悟の浪人。かゆみに邪魔されることももはやなく、毎日バッチリ勉強を積んできた茂之さん。予備校通いにも「徒歩」を多く取り入れ、代謝不足を防いできました。肌を含め、受験準備は万全に整っていったようです。 クラブアトピー ここで多くを学んだ 「人生、何を幸いとするか、ですね。アトピーになった当初は、真っ暗な気分でしたけれど、治していく過程で、この人は、自然治癒力、忍耐、家族の愛など、さまざまなことを学んだと思います。何にも代え難い大きな経験だったはずです。高校時代の部活動だったと思うことにして、今日いただいた卒業証書も、フランケンの写 真も、これから大きな壁にぶつかったときに取り出して、それを見て乗り越えていってほしいと思います」(牧子さん) 「今は、普通に戻れて良かったと、ホッとしているばかりですが、これまで“健康”についてを考えることなんてなかったですから、いい機会を得られたと思います」(茂之さん) 「アトピーを治すために始める湯治ですが、治しながらプラスワンを求め、それさえも手中になさったのですね」(柴田カウンセラー) ある日突然人生を邪魔しにきたアトピーに、真っ先に戦いの旗を降ったのは、お母さんでした。その決断力の早さと正確さが、これから始まる茂之さんの人生を正しい軌道に導いたことに間違いありません。これくらいの症状ならと、当初は高を括ったものですが、アトピーは意外に根深く茂之さんを苦しめます。「あれほど長くお風呂に入ることは、真似できるものではありませんでした」と、その頑張りを称えるお母さんに、茂之さんはどれほど感謝していらっしゃることでしょう。 現在、南米に遊学中の「さすらいのお兄さん」に、Eメールで「アトピーが治り、今度修了証書をもらえることになりました」と報告した茂之さんのパソコンに、お兄さんから「何より嬉しいニュースですね」とメッセージが届きました。 |