全身に強い炎症、発疹。かゆみも強い。お尻は皮膚がなくなりケロイド状態に。何枚も重ねたガーゼが血と滲出液でベトベトになり、痛くて座れなかった。
 

喘息は治ったけれど
成人後にアトピーが


 ご家族が名古屋から松本へ引っ越したのは、朝美さんが小学校4年に上がるとき。お父さんの今朝人さんはその後、現在の家業を立ち上げるのですが、これにも朝美さんの喘息が大きく関わっています。
「この子は大人になっても、よそに勤めることはできないだろうって。主人は、それまでに自分で事業を始めるって言ってました」
 高い山々に囲まれた盆地は水も空気もおいしく、喘息にも良さそうなもの。でも、朝美さんの状態は相変わらず。松本でもすぐに小児科病棟の常連でした。
 ただ、中3のときの発作を最後に、喘息はパタッと鎮静化。高校は普通に通学することができたのです。
 高校を卒業すると、予定通り家業を手伝いながらクルマの運転免許も取得。病院から足が遠のき、喘息の発作を恐れる気持ちも薄れ、健康の素晴らしさを満喫していました。
「最初は汗疹かと思って、市販のクリームを塗ってたんですけどね」(朝美さん)
 92年の夏、お尻の汗疹が秋になっても治らず、そのうち手にも湿疹が。国立病院の皮膚科を受診したのは翌年の6月。朝美さんはアトピー性皮膚炎と診断されます。

離脱写真にショック
薬はやめられない!


「先生が薬を、『乾いたら塗り乾いたら塗りしてくれ』って言ったんですよ。言われた通り、乾いたら塗り乾いたら塗りしてたら、手がボコボコになってきて、夏には全部かさぶた状態。爪の間にも出てきて、爪が浮いてきちゃったんですよ」(朝美さん)
 薬はリンデロン軟膏。ステロイドを塗るのは生後3カ月以来、20数年ぶりでしたが、なぜか最初から効き目が薄れていたようです。
 慌てて書店からかき集めてきた本の中に、『アトピー性皮膚炎の治し方がわかる本』(小川秀夫著/かんき出版)がありました。しかし……。
「写真を見たら怖くて閉じちゃったんです。やめたらこうなるんだっていう印象しかなくて、薬はやめられないって逆に」(朝美さん)
 本は読まずに捨て、このとき参考にしたのはいわゆる名医リストのようなもの。
「皮膚科の良い先生を探したら、県内にアトピーの名医がいたから、予約を入れて連れてったんです」(立子さん)
 そこでもやはりステロイドが。使い方は「乾いたら塗り……」ではなく、ステロイドで湿布する密封法です。
「お風呂のたびに湿布をはがして、かさぶたをふやかして、ゴテゴテの手を洗ってまた湿布して。そうやってたら足の裏にも出てきちゃって、トイレも這っていく状態。かゆくてかゆくて、眠れなくなって」(朝美さん)


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